日記

広島型原爆640個分の爆弾を使った戦争の本質とは

『動くものは全て殺せ アメリカ兵はベトナムで何をしたか』 原題:KillAnything That Moves The RealAmerican Warin Vietnam 著者:NickTurse 訳:布施由紀子訳 みすず書房2015/10/1発行 前回の予告通り、上記書籍を読んだので、ご紹介する。 ずいぶん前、映…

先日の記事中の佐世保の宿の写真(と訂正)

先日書いた、『ぼくが遺骨を彫る人「ガマフヤー」になったわけ』を読んだ、の冒頭で、佐世保の旅館で使われていた陶器の手榴弾(の余りもの)のことを書いたが、その写真がでてきたのでご覧頂きたい。 記憶に誤りがあり、亀甲模様はなく、のっぺりした丸形だ…

『ぼくが遺骨を掘る人「ガマフヤー」になったわけ』 を読んだ

『ぼくが遺骨を掘る人「ガマフヤー」になったわけ』 具志堅隆松著 合同出版2012年9月10日発行 ずいぶん前、長崎県の佐世保の路地裏でたまたま見つけた商人宿のような古い小さな宿でのこと。手作りらしい花壇に使われていた、亀甲模様の陶器が手榴弾の残り物…

『日本林業を立て直す 速水林業の挑戦』を読んで

『日本林業を立て直す 速水林業の挑戦』 著者:速水 亨 発行:日本経済新聞社 2012/8/22 著者の速水氏は生家の林業を継ぎ、日本の林業家としては先進的な林業経営に取り組んでいる人だ。日本で初めてFSC(※)の認証を取得するなど、生態系のなかで真に持…

『殺す理由 なぜアメリカ人は戦争を選ぶのか』を読む

『殺す理由 なぜアメリカ人は戦争を選ぶのか』 原題:Reasons to kill : why Americans choose war 著者:Rubenstein, Richard E. 出版社:紀伊國屋書店 まず次の一文を読んでほしい。この文章は本書p254で引用されている「平素は適正な判断を下すという評…

『バリアフリー・コンフリクト 争われる身体と共生のゆくえ』を読む

『バリアフリー・コンフリクト 争われる身体と共生のゆくえ』 編:中村賢龍、福島 智 著者は障害当事者を含む13名 発行所:東京大学出版会 2012年8月31日 駅には必ずエレベーターが設置され、道には点字ブロック、家に入れば段差がない、そして車椅…

先日書いた『評伝 ジャン・デュビュッフェ』に関連して、もう少し

デュビュッフェは多筆だったらしいが、文章を多く書いたといえば岡本太郎を思い出す。数十冊の著作がある中で、ずいぶん昔の本を読んだことがあるが、非常に論理的な文章で分かりやすく、内容的にも共感を覚えた。当時の政治・社会状況に対する痛烈な批判が…

『評伝 ジャン・デュビュッフェ アール・ブリュットの探求者』(末長照和著 青土社刊)を読む

「要するにこの〈アール・ブリュット〉は人目につかないように望んでいるのです…」。1965年、すでに画家として世界的にも認められ、どころか当時の大物アーティスト、それも世界最高レベルの、となっていた画家が、彼自身の言い出したアール・ブリュットの展…

考えるべき事、多いなあ、その一

『アマチュア森林学のすすめ ブナの森への招待』という本を読んだ。 ブナの森への招待という副題どおり、森林に関する様々な話題を、おもに落葉広葉樹林の生態系を具体例として解説している。とはいえ網羅的なものではなく、著者の関心に沿って、要所要所で…

“反”エコの象徴

全国で見られるストップした風車が、ここ沖縄の北谷にもあった。設置者は、確か地元自治体と書いていたと思うが、管理はNTT関連の会社のように書いていた。 かつて、環境問題に早くから取り組んでいた人たちのあいだでは、日本に風車が不向きであることは常…

再開の辞

ずいぶんほったらかしにしてきたけれど、再び書き始めてみようと思う。世界は複雑だが、これからはより一層複雑に繋がりあっていく。本当はその全てを見通していくしかないのだろうけれど、そんなことjはどんな個人にも不可能だ。だから誰もが基本的な原則に…

おとな―なりたくないのか、なれないのか

成人年齢を引き下げてはどうかという議論が時折マスコミを賑わせ、政治的議題にもなりかける。成人と大人になることを等値とするか否かについても議論があろうが、とりあえずここでは「大人」になれない日本人について考察した本を紹介しよう。 大人になれな…

素人も科学的に物事を考えよう―想定外という言葉を契機として

今回の地震以降、想定外というような言葉が飛び交っている。自然現象と一口に言っても、具体的対象の、主に複雑さの度合いによって、どの程度想定ということが可能か、その精度は大幅に変わってくる。 まず、地震そのものから考えてみよう。このあたりのプレ…

日本の基盤としての自然を考えてみよう

根底的に考えるための?本の紹介 あくまでMANIFESTO企画ではあなた自身の考えを書いていただきますが、考える端緒はいくらでもあった方がよいでしょう。そこで、私の読んだ本の中から面白いと思うものを独断的に紹介します。 『本質を見抜く力 環境…

このブログについて

中之島まつりというのは40年ほど前、今では大阪のシンボルにもなっている中之島の中央公会堂を初めとした建物を、機能一点張りの超高層建築に建て替えてしまおうという計画に待ったをかけたところから始まった、市民手作りのまつりです。 その企画の一つが…